有休を取るときのバツの悪さは確かに感じる。
日本人で、それを全く感じないというのなら、その人は海外での仕事生活
が長いか、図太く楽天的な性格なのだろう。
(そんな性格も少し羨ましいが…)
いくら政府や会社の経営陣が有休を積極的に取得するように働きかけた
ところで、取得率は上昇しない。モーレツに会社のために働くのが美徳
などと言う企業風土(目に見えなくても、お互いにあるそのような空気感)
にメスを入れない限り変わらない。
さらに、有休取得すると自分の仕事が溜まってしまい、休んで損した気に
なることがある。要は仕事が完全に個人について回り、組織でカバーするという
体制が出来ていない。自分のことで手がいっぱいで、ノルマが厳しく
人材育成する時間など確保できない。今後、人口減少による労働力不足が
加速するから、これも改善の見込みは無いだろう。
うちの会社の場合だけかもしれないが、有休を沢山取ると賞与が一部
カットされる。沢山取ると言っても、年間付与される有休日数の範囲内だ。
こんな不合理な制度も、有休を取るのを躊躇う一要因だろう。
結局、体調不良や緊急案件の場合に有休を使うという同僚が多く、
リフレッシュすることで仕事にメリハリをつけるという本来の有休の
目的とはかけ離れてしまっているのが実情。
有休取得は、相当の覚悟がいるのである。